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INTERVIEW 専門の先生に聞いてみました。

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【第13回】お薬をやめたくなっても気持ちを切り替えて、調子が良い時もしっかりお薬を続けましょう。

城谷 知彦 先生 いしが城谷クリニック 院長

喘息症状が悪化しやすい季節になりました。

毎日のお薬はきちんと続けていますか?

患者さんのメンタルサポートにも取り組まれている城谷先生に、なぜ治療継続が大切なのかと治療を続けるコツを伺いました。

コメンテーター

城谷 知彦 先生

いしが城谷クリニック 院長

 

息苦しさだけが喘息ではありません

喘息というと「ゼーゼーと息が苦しい病気」と思っていませんか?しかし、夜間の救急外来に駆け込んだり、救急車を呼ぶような息苦しさだけが喘息の症状ではありません。喘息患者さんの中には「風邪は治ったのにだけが続く」という方がよくいらっしゃいます。昼間は何ともないのに夜にが出る・なんだか胸が苦しい、と来院される方もいます。

喘息の特徴は夜間や早朝になどの症状が出ること。少しでもおかしいな、と思ったら受診してみましょう。病院が開いている時間帯には症状がない患者さんも多いので、診察のときに「夜になると」「朝方に」「この季節に」など、いつ症状が出るのかを医師に伝えるのもお忘れなく。

その後、診察で喘息が疑われる場合には、喘息以外の呼吸器の病気が隠れていないかレントゲンで確認したり、呼吸機能の検査を行います。喘息患者さんは、息を速く吐き出すことができなくなるので、呼吸機能検査で1秒間にどれだけの息を吐き出せるかをチェックしたりします。

また、喘息は、気道に炎症が起こることで、気道が過敏になり、ちょっとした刺激で発作的に空気の通り道が狭くなる病気です。最近、気道に炎症があると、息の中の一酸化窒素(NO)と呼ばれる物質が増えることが分かってきました。そこで、吐き出した息の中にどのくらい一酸化窒素(NO)が含まれているかを検査して、気道の炎症の程度を調べることができます。一酸化窒素(NO)の値が高いときには、症状が治まっていても炎症が残っており、症状が出やすい状態になっています。もし喘息と診断されたら、お薬を使ってしっかりと治療を行いましょう。

 

症状が悪くなる原因を知っていますか?

喘息は、いつもが出たり、息苦しいわけではなく、何かがきっかけで症状が出たり、悪くなったりします。

秋~冬は、冷たい空気や風邪が原因で症状が悪化することが多くなります。

季節に関係ないものでは、動物アレルギーなどがあります。ネコやイヌへのアレルギーは有名ですが、ハムスターやウサギなども原因となります。また、ストレスでも症状が悪化します。それから、タバコの煙。

環境の変化が症状悪化の原因となることもあります。特に引っ越しはホコリに触れることも多く、要注意です。引っ越しほど大きな変化ではなくても、エアコンの効いている部屋など特定の部屋に入ったときに悪化することなどはありませんか?

まずは、症状が悪くなる原因を確かめ、その原因に触れる機会をなるべく少なくするようにしましょう。

また、ハウスダストは多くの方の症状悪化の原因となります。ハウスダストを全て取り除くのは不可能ですが、掃除をこまめにおこなって、絨毯はなるべく使用しないようにしたり、お布団やクッションなどは、干すだけではなく掃除機でホコリやダニを吸い取るようにし、フローリングは水拭きすると、ハウスダストが減少します。

タバコを吸っている方は、すぐに禁煙しましょう。

 

治療を続けるためのヒント

症状の悪化の誘因となるタバコ。分かっていてもなかなか禁煙できないものですね。

禁煙治療を行うときに「コーチング」と呼ばれる方法を取り入れることがありますが、喘息患者さんが治療を続けるときにも、役に立つと思いますのでご紹介しましょう。

現代社会では、ストレスを感じることが多くなっています。しかし、ストレスや嫌なことを「感じるな」というのは無理な話です。そこで、ストレスを感じても、行動に影響しないようにしていきます。

普段、嫌なことがあると「あの仕事は嫌だけど、でも、やろう」「行きたくない、だけど、行こう」と、「でも」「だけど」と気持ちを鼓舞して、頑張ってしまいます。コーチングでは、「でも」「だけど」の代わりに、「そして」を使います。「あの仕事は嫌だ、そして、やる」。つまり、嫌だと思う自分を横に置いておいて、嫌な感情を持たずに行動するのです。

毎日続けるように言われている喘息のお薬。喘息患者さんの気道では、症状がなくなっても常に炎症が起こっているので、毎日炎症を抑える治療を続けることが重要です。「も出なくなったし、もういいかな」と思ったときに、その気持ちは横に置いて、「そして」吸入を続けてください。

 

「普段からの治療」を続けて、喘息で何かをあきらめない生活を

喘息では「普段からの治療」が大切です。これは、喘息にはふたつの時期があるからなのです。

ひとつ目はや息苦しさなどの症状がある時期。このときには、今まさに苦しい症状を抑えるために、発作治療薬と呼ばれる、気道を広げるお薬を使います。

ふたつ目が、などの症状が軽減して調子のよい時期。この時期は、症状が軽減するため「治った」と思ってしまいますが、気道では炎症が続いています。また、症状がある状態に慣れてしまい、ある程度症状があっても「こんなもの」と考えてしまう方がいます。しかし、喘息ではこの「普段」の治療が重要です。調子が良くても使う長期管理薬と呼ばれる、炎症を抑えるお薬で「普段からの治療」を続けましょう。そうすることで、次に刺激に触れたときに、症状が起こりにくい状態にしていくのです。

 

ふたつ目が、などの症状が軽減して調子のよい時期。この時期は、症状が軽減するため「治った」と思ってしまいますが、気道では炎症が続いています。また、症状がある状態に慣れてしまい、ある程度症状があっても「こんなもの」と考えてしまう方がいます。しかし、喘息ではこの「普段」の治療が重要です。調子が良くても使う長期管理薬と呼ばれる、炎症を抑えるお薬で「普段からの治療」を続けましょう。そうすることで、次に刺激に触れたときに、症状が起こりにくい状態にしていくのです。

ここで問題なのが、症状がなくなると気道の炎症を実感しにくくなることです。そこで、クリニックでは、定期的に呼吸機能の検査を行ったり、気道に炎症があると増える息の中の一酸化窒素(NO)濃度を測定したりして、気道の炎症の状態を判断します。ご自身でも検査値を確認してみてください。目に見える指標・目標があると、お薬の治療効果をご自身で確認することもできますし、治療へのモチベーションが向上し、治療を継続しやすくなります。ご自宅では、症状や体調を点数にして記録するのがお勧めです。一番悪いときを10点として、今日は何点だったかを毎日記録してみましょう。

そして、0点が続くようになっても、「普段からの治療」を続けましょう。喘息は、毎日治療を続ければ、克服できる病気となりました。「喘息だから○○はできない、控えている」のではなく、健康な人と同じ生活や活動を送ることができるのです。

症状がなくても毎日の治療をしっかりと継続し、何の制限もない日常生活を送りましょう。それは可能なことなのですから。

>第13回 お薬をやめたくなっても気持ちを切り替えて、調子が良い時もしっかりお薬を続けましょう。

>第12回 特別編 対談 力富先生「喘息は症状が治まってからが勝負です」平松先生「目標を高くもって、治療しましょう」

>第11回 喘息について、検査について、正しく理解することが治療へのチカラになります。

>第10回 正しい治療を気長に続けることが何より大事。あなたの現在と将来の健康のために毎日の吸入を続けましょう。

>第9回 自分の喘息の状態をきちんと把握して、医師に伝えることが重要です。早めにきちんと炎症の治療をすることで症状をなくしましょう

>第8回 風邪などが原因で症状が出やすいこの季節、毎日の気道炎症の治療が重要

>第7回 気道が敏感な状態がよくなるには、時間がかかります 症状がおさまっても治療をやめずに、抗炎症治療を続けましょう

>第6回 喘息治療は慢性的に起きている「気道の炎症」をしずめるために、調子がよいときも、使い続けることが大切

>第5回 喘息治療薬をきちんと続けて毎年の花粉の時期にも症状をコントロールしましょう

>第4回 喘息は、「生活環境病」 でも、きちんと治療すれば、環境に左右されにくくなります

>第3回 喘息は「動く病気」。適切な治療を続ければ、よい方向に動く

>第2回 夏は症状の落ちつく季節 それでも、喘息は休んでいません

>第1回 喘息の「誤解」をなくし、症状ゼロを目指しましょう