歩いたり、階段をのぼるだけで息切れする。咳や痰の出る頻度が、最近ふえてきた。
それは、COPDの初期症状かもしれません。
COPDとは、主にタバコの煙のような有害物質を長時間吸い込むことで起こる肺の疾患。
早期発見により、病気の進行を防ぐことが大切です。
(一般社団法人 日本呼吸器学会. COPD診断と治療のためのガイドライン2022 [第6版]. 2022年、メディカルレビュー社、東京.)
症状が出始めのうちは軽く見られて
見逃されがちです。
早めに病院へご相談ください。

長期にわたって肺に有害な物質を吸うことにより、呼吸がしにくくなる疾患です。喫煙者や喫煙経験者は要注意。受動喫煙の方にも発症のリスクがあります。
(一般社団法人 日本呼吸器学会. COPD診断と治療のためのガイドライン2022 [第6版]. 2022年、メディカルレビュー社、東京.)
COPDは世界の死亡原因の第3位*。治療をせず放っておくと、気づかないうちに症状が進むことがあります。重症化した場合、少し動いただけですぐに息苦しくなって、日常生活に支障が出たり、酸素吸入が必要になることも。早めの受診をおすすめします。
*World Health Organization(WHO)
ホームページより
https://www.who.int/news-room/fact-sheets/detail/the-top-10-causes-of-death
(2023.4.20最終アクセス)
「階段で息切れ」篇

「犬の散歩で息切れ」篇

「買い物で息切れ」篇

「また咳・痰」篇

COPDは肺だけでなく全身に影響を及ぼす疾患で、さまざまな生活習慣病とも関連があると報告されています*。
わが国の調査研究では、男性のCOPD患者さんの29.2%に高血圧が、12.3%に糖尿病、12.3%に脂質異常症が併存していました**。
高血圧や糖尿病、脂質異常症で通院されている方で、息切れ・咳・痰の症状が気になる方は、かかりつけ医にご相談ください。
*⼀般社団法⼈ ⽇本呼吸器学会. COPD診断と治療のためのガイドライン2022
[第6版]. 2022年、メディカルレビュー社、東京.
**Tanimura K. et al.: Ann Am Thorac Soc. 13(3): 334-341, 2016
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- いつ頃から?
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生活の質を改善し、息切れ ・ 咳 ・ 痰などの症状を改善することで、病気の進行を抑えます。最終目標は、患者さんの健康寿命を延長することです。
*健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間
治療には、禁煙、栄養療法、呼吸リハビリテーション、薬物療法などがあり、患者さんの状態に応じて、医師が組み合わせを判断します。安定期の管理がとても重要になるので、症状がないからといって自己判断で治療を中断することは禁物です。
監修:
久留米大学医学部内科学講座
呼吸器・神経・膠原病内科部門
教授
川山 智隆 先生
